56:名無しNIPPER
2017/04/24(月) 12:34:31.59 ID:WOJJWRsc0
「....」
いた。
漫画に夢中になっている女子中学生の死角から丸いミラーモンスターが
じっと窓硝子の向こう側から目を凝らしている。
(まずい、これは...連絡すべきか?)
コンビニのバックヤードには年配のおばさん店員以外は誰もいない。
須藤の顔が自分の頭をよぎった瞬間...
プルルル...
ポケットの中の携帯電話が震えた。着信元は須藤からだ。
「須藤さんですか!どうしましたか?」
「いえ、明日また聴取があるということをお伝えしようと...」
まさに天の助けだ。
この際須藤に助力を乞い、モンスターを倒すのが上策だ。
そのことを須藤に伝えようとした、まさにその時...
「きゃっ!」
短い悲鳴と共に、目の前にいた女の子が忽然と姿を消した。
「くそっ!すいません須藤さん。また夜にかけ直して下さい」
「モンスターが現れて人を攫ったんです。放って置けない!」
「まっ!」
携帯電話の通話ボタンを切り、慌ててトイレに駆け込む。
万が一、カメラに自分が変身する姿を写されたりしたら大変だ。
「変身!」
トイレの個室にくっついている鏡に向かい、ポーズを取って満は
インペラーに変身する。
「頼む...無事でいてくれ!」
少女の無事を祈りながら、佐野満は再びミラーワールドへと赴いた。
485Res/614.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20