51:名無しNIPPER
2017/04/24(月) 12:31:26.60 ID:WOJJWRsc0
(うわぁ〜。久しぶりに湯気の立ってるラーメンとか見るよ〜)
「須藤さん!ありがたく頂かせて貰います。いただきます」
「ははは。そんなに嬉しそうな顔をされるとは思いませんでしたよ」
「では、私も頂くとしましょうか」
久々の外食に心を振るわせた満は、飢えた獣のように目の前の食事に
かぶりついたのだった。
「んまい!旨いっすよ!く〜!ここの飯マジ最高っす!」
「特にこの餃子!ニンニクが凄い利いてて美味しい!」
久々にありついたまともな食事と、自分の話をちゃんと聞いてくれる
他人の存在が満の心をかつてないほどに昂揚させていた。
「佐野さん、声大きいですよ」
「あっ...すいません」
「なんだい兄ちゃん。そんなに俺の餃子が旨いのかい?」
大声を須藤に窘められた満は赤面したが、そのやりとりを聞いた店主が
はげた頭を照れくさそうに掻いて厨房から出てくる。
「あっ、いやその...毎日コンビニ弁当ばかりだったんで...つい」
「あんだぁ?おめえ歳は今いくつだ?」
「21歳です。えーっと現在進行形でフリーターやってます」
「かーっ、なっさけねぇなぁ!人生どぶに捨ててるじゃねぇか!」
「いやぁ〜。言い返せなくてすいません」
「おし、じゃあちょっと待ってろ!」
そう言うなり店主は再び厨房に戻り、中華鍋を動かし始めた。
485Res/614.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20