475:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:53:41.92 ID:JB4A+Idt0
勝てない。勝てるわけがない。
無意識のうちにオルタナティヴはデッキから一枚のカードを引き、それを
カードリーダーへと読み込ませた。
それは、圧倒的実力差に立ち向かおうとした弱者の最後の悪足掻きだった。
その瞬間、時が止まった。
「Final vent」
それがリュウガかオーディンのファイナルベントだったかは定かではない。
最後に彼が見た景色は
立ち尽くす自らの体から切り落とされた自らの首だった。
〜〜〜
「何だ、英雄というのも案外脆いものだな」
遂に己の悲願を達成したリュウガ/城戸真一は目の前で木っ端みじんに
粉砕された哀れ英雄になれなかった男の亡骸を踏みにじり、悦に入っていた。
「真二、安心しろ。お前の望みは俺の望みでもある」
「神崎優衣を救い、ライダーバトルを終わらせる」
己の死から数年の長き時を経て、遂に男は復活を果たした。
弟の体の全ての主導権を乗っ取り、己と弟の全てを一つに束ねたのだ。
「言ったよな、真司。お前と俺は兄弟だ。誰よりも近しい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「故に、今の俺達こそが本当の城戸真司なんだ」
そして、城戸真司はどこへともなく消え去っていったのだった。
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