455:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:39:16.62 ID:JB4A+Idt0
ミラーワールドで繰り広げられる戦いもいよいよ終盤へと差し掛かってきた。
「Final vent」
アビスとタイガが身を隠した地点から200mも離れていない地点に巨大な巨人が
轟音を立てながらその姿を現した。
「ええい!クソッタレがぁああああっ!」
身を隠す遮蔽物もなく、雨霰と降り注ぐミサイルやビームを防ぐ為の盾もない。
逃げようにも逃げられない窮地に陥ったタイガは激昂しながら、マグナギガの
後背部にマグナバイザーをまさにセットしている最中のゾルダに向かい、無謀にも
立ち向かおうとした。
「先輩!落ち着いて!今ここでキレちゃダメだ!」
デッキからカードを取り出したタイガだったが、その特性上、どうしても自分が
相手のいる場所まで到達するのに数秒の時間が掛かってしまう。
仮にファイナルベントが成功したとしても、ゾルダがマグナギガに接続した
バイザーのトリガーを引いてしまえば、ゾルダの腹にタイガの爪が突き刺さる
よりも早くミサイルとビームが自分達を木っ端みじんにするだろう。
タイガは自分が出したカードをデッキに仕舞う事を考えたが....。
「佐野、俺を信じてくれ!」
それは、起死回生の閃きだった。
勝利への一縷の望みとなるカードをアビスへと託したタイガは、あえてゾルダに
聞こえるように、大声で自分達がこれから打つ一手を知らせた。
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