433:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:44:31.52 ID:Nkr8DRMT0
「愚かな選択をしたな。香川英行」
「お前が救おうとした仲間は果たしてお前の家族の命より重かったのか?」
変身を解き、ライダーという仮面を脱ぎ捨てた英行は鏡の中でまるで
香川の葛藤に無関心を貫き、静観を決め込む神崎士郎と相対する。
「ええ。確かに君の言う通りですよ」
「私は自己満足の為に妻子を見殺し、そして仲間を死に追いやりました」
涙を流しながらも、その表情は一片の曇りすら見えない笑顔だった。
それは、背後に控える三人はともかく無表情を貫かせる神崎士郎さえも
戦慄を隠し得ないほどのおぞましさを放っていた。
「ですが、もう私は英雄でも、父親でさえなくても...いや」
「私は...もう、人間でさえなくてもいい」
その言葉と共に、香川英行はオルタナティブのデッキを鏡の前に掲げる。
満も創も、そして真司も英行に倣い、デッキを翳す。
「愛する者を喪う事が、全ての終わりというのなら」
「私はそれを否定する。神崎士郎、私はお前の全てを否定してやる!」
「オーディンを出せ、神崎士郎」
「みっともなく過去に固執する貴様の止まった時を、私が破壊してやる!」
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