396:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/23(火) 12:47:06.70 ID:JcVHvI7Q0
隠密と奇襲に長けるベルデ、遠近距離戦に対応できる高火力のゾルダ、
そしてその両方の長所を兼ね備えるミラージュの力が今の吾郎にはある。
1対1で戦えば、まず特殊カードで裏を掻かれない限りは敗北の可能性は
絶無である。
更に、神崎士郎と手を組んだ事により、もし吾郎が何らかの想定外で
他のライダーに敗れたとしても、神崎士郎にとってまだ利用価値があると
判断された場合は、かつての浅倉威がタイガと対峙した時と同様にタイム
ベントで時を巻き戻され、自分が優勢に戦いを進めていた時間まで時を
逆行させられる恩恵を受けられる可能性も生じている。
烈火のサバイブのカードが香川の手に落ちた以上、またリュウガがいつ
自分を裏切るのかが分からない以上、士郎としては吾郎を贔屓する事に
全力を尽くしたとしても、ライダーバトルの早期解決にそれが繋がるので
あれば、躊躇う事なく踏み切れる。
故に、神崎士郎は由良吾郎に更なる恩恵を与える。
「ユナイトベント?」
「ああ。三体のモンスターを合体させる事が出来るカードだ」
ユナイトベントと士郎が呼んだカードを手に取った吾郎はその瞬間、
ある種の悪寒を感じた。
「これを使えば、理論上はサバイブのカードすら圧倒できる力を得る」
「理論上、とは?」
「後はお前次第と言う事だ」
そう言い残した神崎士郎はあの耳鳴りのする金属音と共に姿を消した。
「待っていて下さい...先生」
たとえ神崎士郎の走狗に成り下がったとしても、必ずライダーバトルを
勝ち抜き、秀一を蘇らせてみせる。
そう固く心に誓った吾郎は、自らが得た新たな力を...かつて己を救った
恩人が愛用していたゾルダのデッキを固く握りしめ、決意を新たにした。
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