395:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/23(火) 12:46:31.36 ID:JcVHvI7Q0
「神崎さん。後者の案について詳しく聞かせて下さい」
「良いだろう」
沈黙を破った吾郎の発言に厳かに頷いた士郎は自らの提案を目の前の
ライダーへと語り出した。
「今、お前の手元にはベルデとミラージュのデッキが存在している」
「ライダーは一つ以上のデッキを保持してはいけないことになっている」
「故にお前は主催者である私にどちらか一つを返納しなければならない」
「だが特例として、返納する際にお前は契約モンスターを選択し直す事が出来る」
士郎の理屈を理解した吾郎は躊躇う事なくベルデのデッキを士郎に
返却した。
「神崎さん。俺はマグナギガを契約モンスターに選びます」
「そうか」
士郎はベルデのデッキからカードを全て抜き取り、カードの上に自分の
右手をかざし、なにやら複雑な詠唱を始めていた。
一分も経過しない内に、ベルデのデッキからカメレオンの紋章が消え、
なにも契約されていないブランクの状態へと初期化が為されたその後、
マグナギガを象った深緑のカードデッキが士郎の手の上に現れる。
「これを見ろ」
士郎から手渡された12枚のカードに吾郎は目を通した。
「そうですか...そういうことなんですね」
カード左上に刻まれたそれぞれのライダーの契約の紋章、吾郎にとっては
それがベルデのものではあったものの、今し方士郎に渡されたカードの
契約の紋章は全てゾルダのものへと書き換えられていた。
つまり吾郎はこの時点でどのライダーよりも多くのアドベントカードを
保持している計算になる。その数はおよそ18枚の計算になる。
ライダーバトルにおける数の優位性は既に証明されている。
王蛇サバイブに勝利したオルタナティブ・ゼロや、相手のカードを奪い
有用なカードを得ながら戦いを進めてきたタイガの例に漏れず、カードを
多く持つという事は、それだけ自らが戦況を有利にできるということに
他ならない。
つまり、現時点で最も最強に近いライダーに吾郎は成り上がったのだ。
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