394:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/23(火) 12:45:38.39 ID:JcVHvI7Q0
「....」
吾郎の胸中に複雑な思いが溢れる。
しかし、秀一が死に残りのライダーがあと六人という状況下で吾郎が
自分の勝率を少しでも上昇させ、秀一を蘇らせるにはこうするしか
方法がないのだ。
マグナギガとの契約を済ませた吾郎は士郎に促され、ミラーワールドを
脱出し、誰もいない廃墟の中で士郎との打ち合わせを再開した。
「これでお前の所持するモンスターは三体に増加した」
「ベルデのデッキにおけるバイオグリーザとマグナギガ」
「そして、秋山蓮から奪ったデッキにおけるガルドミラージュ」
士郎が吾郎から取り上げたミラージュのデッキをコートの中から
取り出し、その中にあるカードを取り出す。
「私からお前に与える選択肢は二つある」
「一つはベルデのデッキとミラージュのデッキの複数使用の許可だ」
「もう一つはデッキを一つに絞り、使えるカードを増加させる許可だ」
ここで神崎士郎の勝利条件を整理してみよう。
香川のオルタナティブを除外した上で残りのカードデッキを数えると、
タイガ、アビス、龍騎、ベルデ、オーディン、リュウガ、ミラージュの
七つが現存している事になる。計算すると両陣営ともにそれぞれが半分の
カードデッキを保持している。
しかし、戦力差はこの時点で明確である。
リュウガとオーディンとタイムベントが士郎の手中に存在する限り、
香川陣営がどのような策を弄したとしても、神崎士郎を完全な形で打倒し、
ミラーワールドを閉じる事は到底不可能である。
故に、神崎士郎は持てる全ての戦力を費やし、ただ香川陣営に属する
全てのライダーを各個撃破する事に注力すれば良い。
そうすればどんなに時間が掛かったとしても、9割を超える高い勝率で
自らに歯向かう香川英行を葬り去る事は不可能ではない。
例え神崎優衣が自らに与えられる新たな命を受け入れる事を拒んだと
しても、ライダーバトルの期限まであと半年残っている。
どんなに優衣が命を拒んだとしても、それまでに例え優衣の意思を全て
無視したとしても、士郎は優衣に新しい命を与えるつもりだった。
そして、その為のライダーバトル必勝の策を練る事を士郎は怠らない。
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