390:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/23(火) 12:43:13.24 ID:JcVHvI7Q0
「あの、香川さん?」
「ちょっと黙ってて下さい」
恐る恐る口を開いた真司をピシャリと撥ねのけた香川は、今のやりとりで
得られた有益な情報を元に、リュウガをあぶり出す方法をいくつか考案し、
それの簡単な見直し作業に没頭していった。
「城戸さん。こちらに」
自分達が香川が考えをまとめる邪魔になると考えた満と仲村は怪訝な
顔をしている真司を隣の空き教室へと連れ出した。
「なんだよ。事情が良く掴めないんだけど」
「俺、なんか悪い事しちゃった?」
「そんなことないですよ」
仲間を失い、自らのあずかり知らぬ所でライダーバトルに介入している
自分と瓜二つの存在に少なからずショックを受けた真司の肩に満は自分の
手を置き、何とか慰めようとした。
「城戸。これは忠告なんだが」
「恐らく残りのライダーが真っ先に狙うのは、おそらくお前だ」
「えっ?」
仲村も香川が次に取ると思われる一手を推測しながら、他のライダー達に
自分達に協力してくれる強力なライダーを奪われる前に、迅速な説得を
試み始めた。
「俺達の陣営は、既に3人のライダーを倒している」
「白鳥、サイ、蛇の契約獣と契約しているライダーだ」
「嘘だろ...じゃあ、美穂は」
「...言いたくない事だが、王蛇を倒した東條に殺されたと思う」
信じたくない現実を知ってしまった真司は、力なくへなへなとその場に
崩れ落ちてしまった。
満はかつて自分が香川研究室に初めて来た際に、ガイを殺した以前の
ライダーについて東條が言及していた事を思い出した。
そうか...
東條が一番最初に殺したライダーは真司の大切な存在だったのか。
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