382:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/23(火) 12:38:41.26 ID:JcVHvI7Q0
「先生。前にお話ししたとおりです。俺は自分の意見を曲げません」
感傷を振り払うように仲村は香川に意見を言わせる事なく、かねてから
考えていた自らの策を香川へと述べ始めたのだった。
「香川先生。オーディンに対抗する例の作戦なのですが」
「そうですね。一応、我々の陣営には契約のカードが二枚あります」
「試してみる価値も、時間も今しかありませんしね」
仲村が香川に献策したオーディン打倒の為の策とは、ミラーワールドに
未だ潜む不死鳥型モンスターの三体を捕らえ、融合し、ゴルトフェニックス
と同等の力を持つ合体型モンスター、ジェノサイダーを生み出す事だった。
「しかし、仲村君。私が目にした神崎君の資料には...」
「ええ。モンスターを合体させるカードは存在していない。ですよね」
「だったら...コイツで一か八かの可能性に賭けてみましょう」
「サバイブのストレンジベントですか...」
仲村が取り出した烈火のサバイブのカードを見つめた香川は、それでも
首を縦に振る事はできなかった。
確かにサバイブの力はライダーを強化するというだけあり、とてつもない
力を秘めていた。
かつて王蛇サバイブが用いたストレンジベントというカードがあった。
使用すると様々なカードに変化する効果を持つこのカードは、状況に
応じて使用者が最も望むカードに姿を変える特性を持っている。
仲村が主張しているのは、まさにその特性だった。
ガルドミラージュ、ガルドサンダー、ガルドストームの三体を契約し、
手元に揃えた状態で、ストレンジベントを使い、この三体を合体させる
カードを呼び出して合体させるという、ある意味ご都合主義にも程がある
考え方だが、現状オーディンの契約しているゴルトフェニックスの力に
対抗するにはこちら側もそれと同等の力を持っていなければ話にならない。
だが、仲村はその融合条件というものを失念していた。
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