359:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/23(火) 12:25:11.29 ID:JcVHvI7Q0
〜〜〜
「ここは、小学校?」
ライドシューターから戦いの場所に降り立ったライアが目にしたのは
先程まで自分がいた病院の階段の踊り場ではなく、山奥にある荒れ果てた
広大な敷地を持つ小学校だった。
自分が到着したのと同時に、もう一台のライドシューターが遅れて
その横に停車する。降りてきたのはゾルダだった。
「おやぁ?どうやら神崎の言っていた相手って言うのはお前の事か」
「北岡、秀一」
軽口を叩くゾルダを睨み付けるライア。
それに閉口するかのような無機質な神崎士郎の声がどこからともなく
聞こえて来た。
「お前達はここでどちらかが死ぬまで戦ってもらう」
「ここはミラーワールドではない。現実世界だ」
「つまりライダーに課される制限時間は、ない」
ゾルダとライアは互いに顔を見合わせ、神崎士郎の言葉に耳を傾ける。
今までライダーが戦うのはミラーワールドと相場が決まっていた。
しかし、あえてそれを曲げて現実世界で戦いの決着をつけさせようと
するとは、何かの裏があるのではないかと二人は勘ぐっていた。
「今、お前達の頭にこの場所の情報を送った」
廃校のスピーカーから聞こえる士郎の声が聞こえたと同時に、二人の
頭の中にこの学校の敷地の詳細なデータが送られてきた。
校地面積 16,393 u。建物敷地 5,950 u。運動場 10,443 u。
四階建校舎、一部崩壊箇所あり、制限時間なし。
脳裏に流れ込んだ情報を全て頭に叩き込んだ手塚と秀一はこの戦いを
どこかで見ている神崎士郎に死闘の開始の宣言を求めた。
「どちらかの死を以てこの戦いの終わりとする」
「戦いから逃げるな。逃亡者には罰を与える」
その一声と同時に、濁った灰褐色の巨大なバリアが校舎を覆った。
そして、校舎の窓ガラスが全て砕け散る音が戦いの始まりを告げる。
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