356:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/23(火) 12:23:44.10 ID:JcVHvI7Q0
「だから、私は人間としてライダーバトルに参加します」
「東條君がそうしたように、私も命を賭けて君達を護ります」
「英雄としてではなく、一人の人間として」
「だから、これからも私に力を貸して下さい。この通りです」
深く頭を下げた香川に対し、満も仲村も同様に頭を下げる。
ようやく香川の真意を理解できた満と仲村は深々と床に頭をつけた
香川の体を床から引きはがし、その手を取って改めて忠誠を誓った。
「先生の真意、確かに理解できました」
「僕達も先生の事を信じて、引き続き共に戦わせて頂きます」
最期の血を分けた家族である父が死んだ時点で、どのみち自分が帰れる
場所なんてものは、もうこの世のどこにもありはしない。
そういう一種の虚無感を埋める代替として、満はライダーバトルに
逃げ場を求めた。
人はそれを逃避と言うが、逃げ込んだ先には満が得られなかった充足と
生きる為の戦いと、同じ目的のために共に肩を並べて戦う仲間達がいる。
それに、香川と仲村には恩がある。
その恩を返さないまま、彼等の元を去りたくない。
満は新しく出来た自分の居場所を守るため。
仲村はこれ以上大切な仲間を失わないため。
香川は失ったものの尊さを嘘にしないために剣を取る。
そして、この時を以て神崎士郎のライダーバトルは加速する。
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