34:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/24(月) 00:11:51.38 ID:WOJJWRsc0
「勘弁してくれよ...俺が何をしたって言うんだよ」
「先輩、コイツが一番怪しいのに、凶器もなにも出てきません」
「探せ!草の根分けても探せ!」
部下を叱責した年配の刑事は苛立ちを隠そうともせず、パイプ椅子に
乱暴に腰掛ける。ギシギシと軋む耳障りな音が満の頭をかき乱す。
「はぁ...もう、三時間か」
「おい、須藤を呼べ。俺はすこし外で休む」
「はい」
事ここに至って、なにも答えない満にあきれ果てた刑事は同室した
部下に別の取り調べをする人間を呼びに行かせた。
「おい、お前いまいくつだ?」
「21です」
「21か。お前、家族になんて言い訳するんだよ?」
「ええ?どうして職場の仲間を皆殺しにする必要があったんだ?」
「...だから、俺は無実なんだって!」
不毛なやりとりは、五分後に先程部屋から出て行った部下が一人の
若い刑事を連れてきたことにより、一応の終結を見た。
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