佐野満「えっ?強くてニューゲーム?」
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320:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/30(日) 12:11:41.04 ID:DSAJ+Ylu0
「そんなもので俺を殺せると思ってんのか!!」

 怒りの声と同時にベノサーベルがまるでバターのようにシールドを

切り裂いた。炎と毒を纏った斬撃に真っ二つにされたGP3000を誇る大きな

盾はその原型を一秒たりとも留める事なく、跡形もなく消え去った。

「思ってませんよ!」

 アクセルベントの効力が切れる前の最後の高速移動で王蛇の背後に

回り込んだ香川は王蛇の右膝裏を切り裂くことに成功する。

 膝裏の防御しようのない急所を斬り捨てられた王蛇は溜まらず地面に

転げ落ちるはずだった...が。

「どこを見ている?」

 地面に倒れる前に霧のようにかき消えた王蛇がオルタナティブの背後から

先程と全く同じ攻撃を仕掛けてきた。

 恐るべきは王蛇の戦術眼である。

 アクセルベントの効力が失われた一瞬の隙を突くとはいえ、一目見た

相手の動きをトレースしたり、そこから攻撃パターンを割り出す香川の

裏をかくのは容易ではない。

「戦いってのは何が起こるか分からないから楽しいよなぁ?」 

 バイザーにベントインされ、カードリーダーに読み込まれたストレンジ

ベントは分身を生み出すトリックベントへと変化した。

 矢継ぎ早に繰り出される香川の攻撃を受け続ける分身と入れ替わった

王蛇サバイブは残り6体の内、3体を香川の拘束要員として向かわせ、

残り三体を自分の忠実な護衛として間断なく周囲を警戒させる。

「くっ!」

 背後からがっちり体を固められ、為す術もなく王蛇サバイブの分身に

滅多切りにされ続けるオルタナティブの装甲が徐々に剥がれ落ちていく。

(まずい!このままでは殺されるッ!)

 しかし、肩に手を回され、足首も拘束された状態でサバイブ状態の

ライダーにどう立ち向かえるというのか?

「楽しかったぜ、英雄さんよ」

「名残惜しいが、そろそろ決着つけさせて貰うぜ?」

 息を整え、ダメージから立ち直った王蛇サバイブはデッキからカードを

取り出し、見せつけるようにベントインした。


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