313:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/30(日) 12:02:14.37 ID:DSAJ+Ylu0
「ありえない。なんでファイナルベントが無効化されたんだ?」
「ハハハ...窮地に追い込まれた毒蛇が獲物を噛まないわけがねぇだろ」
瀕死の重傷を負いながら、それでも立ち上がる王蛇の生命力の余りの
強さにオルタナティブとタイガも恐怖を禁じ得なかった。
「王蛇の...そうか、毒をデストワイルダーに」
得意げに嘲笑する王蛇のベノバイザーのコブラの頭部の牙の部分に、
何か白い物がこびりついていた。それはデストワイルダーの毛だった。
そう、王蛇は引きずられる最中に自由な右手でベノバイザーの牙を
デストワイルダーの右腕に突き刺したのだった。
毒蛇が僅か1mg以下の毒で何百匹もの生物や人間を死に至らしめるのと
同様に、ミラーワールドで最強の致死毒を持つベノスネーカーの毒を
体内に注がれて無事なミラーモンスターはまずいないだろう。
「どこまでも...悪運の強いやつなんだ...」
「どうしたよ英雄サマ?俺を殺すんじゃなかったのか?」
瀕死の重傷を負いながらも、王蛇は戦況をゼロに戻す事に成功した。
「さぁ、殺し合いを始めようぜ...?」
王蛇が最後の一枚をデッキから引き抜いた。
その瞬間、地下通路の全てが烈火の炎に包まれる。
「Survive」
燃え盛る劫火に煌々と照らされた棺桶の中で、絶対的な死の権化として
王蛇は新たな力を携え、不死鳥の如く全ての傷を癒やした完全無欠の
存在となって生まれ変わったのだった。
「さぁ...今度は俺がお前らを殺す番だ...」
烈火の力を手に入れ新生したベノヴァイパーが戦いの終幕を告げる
第三のゴングを鳴らした。
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