佐野満「えっ?強くてニューゲーム?」
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304:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/30(日) 11:55:53.75 ID:DSAJ+Ylu0
二十話 〜Survive〜

 バイオグリーザに吹き飛ばされ、仕留められたはずのゾルダを仕留め

損ねたアビスは、よろよろと吹き飛ばされた場所から自分の身体を

起こした。

 顔を上げ、正面を見るとそこには赤い仮面ライダーが立っていた。

「どういうことだよ!城戸さん!」

「アンタと俺は協力関係にあるんじゃなかったのかよ!」 

「協力?何をバカな事を言っているんだ、貴様」 

 この前会った時とは、まるで違う別人のような冷酷な声にアビスは

身震いが止まらなかった。

 誰なんだ、コイツは。

 真司と全く同じ存在であることは分かる。

 だが、根本的な何かが決定的に異なっている。

「アンタ、一体誰なんだ...」

「俺か?俺は、城戸シンジだ」

 そんなことは分かっている。

 だが、先程から己を襲う悪寒の波は一体何なんだ。
 
 そんな満の内心の動揺を見透かすように、龍騎はアビスの問いかけに

答え始めた。

「俺は本当のシンジの片割れだ。お前の知る城戸真司は偽物だ」

「なにを、言ってるんだ...アンタ」

「俺は真司の中のもう一人の城戸シンジだ」

「アイツは俺の体を奪うどころか、全てを奪い去った」

 意味不明な独白をする城戸真司の本物を自称する怪しいライダーは

おもむろにデッキからカードを引き抜き、バイザーにベントインした。



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