231:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/28(金) 22:45:14.16 ID:xchiMuX50
(蓮...)
手塚の沈黙を戦意と受け取った満は、ナイトを食べたくて堪らない
アビスハンマーの待機を解こうとした。
「佐野。お前の問いに答えよう」
「蓮が、城戸が、俺が、お前と手を取り合うために争いたくないんだ」
「だから、頼む。この通りだ」
あろうことか自分の足下にバイザーを蹴り飛ばした手塚海之は丸腰の
ままアビスに頭を下げた。
「......」
以前、自分が真司と手塚に言った事を思いだした満は、アビスハンマーに
ナイトを離すように命令を下した。
不満げな唸り声を上げたアビスハンマーは、不満タラタラと言った様子で
蓮から離れた。
「手塚さん。頭を上げてください」
「すまない。恩に着る」
足下に転がっていたライアのバイザーを拾い上げ、その持ち主へと手渡した
アビスは、床に無様に転がるナイトを一瞥した後、鏡の方向に向かって歩き始める。
どのみち、モンスターを倒すという目的を果した以上、新たな敵が
現れる前に退散するのは当然の決断だった。
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