230:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/28(金) 22:44:19.45 ID:xchiMuX50
「待て!」
だが、そうそう事が上手く運ぶ訳がなかった。
「手塚...」
「蓮。待ってろ、今助ける...」
病院の正面玄関から姿を現したのは、満の命を救った恩人である
手塚海之だった。
「手塚さん。邪魔しないで頂けますか」
「それは...出来ない」
照準をナイトから離さないアビスに対して気負う事なく泰然とした態度で
ライアは説得を開始した。
「佐野。答えてくれ。本当に、争う必要があるのか?」
「誰が、誰と、何の為に、戦いを止める」
「それをハッキリさせて貰えませんか?」
「こう言う形で貴方と再会するのは不本意なんですけどね」
「コイツは以前俺の命を狙った。そして、ついさっきも俺に襲いかかった」
「ライダーバトルに乗り気な奴が返り討ちに遭った」
「ただそれだけの話。ということで納得しては貰えませんかね?」
以前あったときの満とは全く違う冷酷な物言いに、手塚は内心の焦りを
隠せなくなり始めていた。
あの日見た夢がもうすぐ現実になってしまう。
何もかもが夢で見たのと全て同じ光景だった。
ミラーモンスターを追ってミラーワールドに入った蓮が運悪くライダーと
遭遇し、手も足も出ない危機に陥り、最終的に命を落とすという最悪の
未来を回避しなければならない。
だが、今の満は既に浅倉や北岡と同じ匂いしかしない。
そう、ライダーの戦いに乗った側の人間しか出せない危険な匂いである。
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