151:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:04:39.46 ID:L6BVEgLS0
「佐野満です。三日前は本当にありがとうございました」
「あの時助けて頂けなければ、俺死んでました」
「お二人には感謝してます」
深々と頭を下げて、目の前の二人の反応を伺う。
「...良かったな東條。お前、感謝されてるぞ?」
「流石英雄。やることなすことがいちいち格好ついてるな」
「仲村君さぁ、そういう男の癖にネチネチしてるの女々しいよ?」
「何でも蔑むのは、人としてかなり未熟な証拠なんじゃないの?」
「なんだと!!」
「よしなさい!」
どうやら香川の教え子は、香川に比べれば小物も良いところだ。
仲村は心が狭く、東條は人に言えない闇を抱えているように見えた。
香川に窘められた二人は、渋々その怒りを収めたのだった。
「仲村君。今のは君が悪い。東條君に謝りなさい」
「何でですか!トドメを刺せるときに刺すのは当然で...」
「人を殺す事を甘く考えるな!」
香川の怒号が研究室を震わせる。
その怒りに仲村は堪えきれないなにかをグッと飲み込んで、横にいる
東條へと頭を下げたのだった。
「すまない...言い過ぎた」
「別にいいよ。仲村君は僕とは違ってまっとうな人間だから」
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