145:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:01:13.61 ID:L6BVEgLS0
〜清明院大学 食堂〜
「あっ、香川先生だ!せんせーい!こっち向いて〜」
「やぁ。今日も元気だね。吉田さん」
「センセーかっこいー!デートして〜」
「木田さん。私を口説かないでください。妻子ある身ですからね」
午後一時、少し遅めの昼食を取ろうとする香川の横には沢山の女子
生徒達が並んでいた。
最終学歴が大学中退の満だったが、満の通っていた大学ではこんな風に
なれなれしく教授達に生徒達は近寄ってこなかった。
(うわぁ...人望あるんだなぁ...この人)
女の子達が囲む香川の席に座る事に気後れした満は、遠目に生徒と
香川のやりとりを見守る事にしたのだった。
「海原君。就職活動はどうかね?良いところは見つかったかな?」
「それがさ〜。上場企業は全部ダメで中小しか受かんなかったんだよ〜」
「そうですか。でも、企業の名に甘んじてはいけませんよ」
「受かった企業を上場させるくらいのガッツを持たなくては」
「ちぇ〜。先生みたいに特別な才能があればなぁ〜」
「個性と才能は違いますよ。才能というのは努力の極致です」
「先天的に自らに備わっているのが、個性だと私は思います」
「はーい。よくわかんないけど頑張りまーす」
「ファイトですよ」
生徒達がいなくなったのを見計らった満は、そろりそろりと香川の
座る席の隣に自分のトレイを置いた。
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