137:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 10:57:11.30 ID:L6BVEgLS0
「shoot vent」
巨大なバズーカ砲、そのトリガーにゾルダの指がかかった。
もう、勝ち目がないのは明白だ。
あんな巨大なバズーカをこんな近くでぶっ放されたら、人間の肉体など、
木っ端みじん、欠片すら残らないだろう。
「クソッ...どうしてカードが使えないんだ!」
「はぁ...バカな奴ってほーんと救いようがないよねぇ」
「北岡さんもそう思わない?」
「ああ。俺もそうだと思うよ。バカって罪だよなぁ」
悪足掻きすら出来ず、負け惜しみしか言えない目の前の雑魚ライダーに
ガイとゾルダは冷笑と同意をもって返答とした。
「悪いね。これもライダーバトルの一つの結末だからさ」
「死んでくれ。なぁに、一発で仕留めるからさ」
まるで気軽に友人をゴルフに誘うような口ぶりでゾルダは躊躇う事なく
ギガランチャーのトリガーを引こうとした。が...
「strike vent!」
「なにっ!」
背後から聞こえた電子音声により、ゾルダの集中力が途切れた。
引き金に掛かった指が離れ、ガイと共に周囲を警戒する。
「くそっ!なんだ誰だよ、俺のゲームを邪魔する奴は?」
姿の見えない敵にゾルダもガイも咄嗟の反応が遅れてしまった。
「Advent!」
一瞬の油断が二人の命運を分けたと言っても過言ではなかった。
アビスを囲むように立っていた二人の立ち位置があだとなってしまった。
背後に迫る殺気にガイよりも早く反応したゾルダは、遅ればせながらも
同様に反応したガイの足下にギガランチャーを叩き付け、そのまま横へと
飛び退き、呼び出したライドシューターに乗り込んで、あれよあれよと
いう間にミラーワールドから間一髪で脱出したのだった。
ゆうに100kgを超えるバズーカ砲を爪先に落とされてしまったガイは、
自分の足の甲が折れた事を感じた瞬間に、頭の右横からスイングされた
巨大な虎の掌に意識を刈り取られたのだった。
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