138:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 10:57:40.08 ID:L6BVEgLS0
「ほら、これ使って脱出しなよ?」
悠々と身動きの取れなくなったガイの背後から、また新たなライダーが
姿を現した。
仮面ライダータイガ。以前満がミラーワールドで戦いをのぞき見ていた
もう一人のライダーだった。
タイガは大きな鏡をアビスの横に置き、それを使ってミラーワールドから
脱出するようにアビスを促した。
アビスは消えかかった身体を引きずるようにして、その手鏡の中に
吸い込まれていった。
「お前...あの時の...」
そう、あの時の殺し損ねたライダーが自分を見下すように立っている。
僕は英雄になるんだ。という意味の分からないふざけた事を言いながら
いきなり自分の命を狙ってきたライダーとの決着は、ミラーモンスターの
乱入によってつく事はなかった。
今度会ったら真っ先に殺してやると誓った矢先なのに...
「ねぇ知ってる?虎って執念深いんだよ?」
「一度狙った獲物は、必ず仕留めて殺すんだ」
「一時はどうなる事かと思ったんだけど、見つける事が出来て良かったよ」
「Final vent!」
待て!と声をあげる間もなく仮面ライダーガイは頭を串刺しにされた。
ドクドクとマスクに空いた穴から大量の血液が流れ出す。
タイガのファイナルベントは、契約獣デストワイルダーがその鋭い爪を
相手の身体に突き刺し、そのまま虎が獲物を狩るように、地面を引きずり
回し、最後にタイガの大きな爪でトドメを刺すえげつない技だった。
しかし、頭を貫いて即死してしまったそのあっけなさに、当の本人達は
困惑を隠せなかった。
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