134:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 10:54:32.60 ID:L6BVEgLS0
「ん?!」
ガイの首を絞めるのに夢中になっていたアビスの後ろから何か細い
紐のようなものが幾重にも巻き付いている。
「くけぇええええええええ!」
その赤い色をしたものからベットリとまとわりつくような粘液が
出てきたことに気が付いたアビスだったが、時は既に遅く...
「がはっ!ぜぇ...ぜぇーっ、はぁーっ!」
今度はガイではなく自分が逆に首を絞めつけられている状況へと
陥ってしまったのだった。
「げほっ...アハハハハハ!どーだ、これがライダーの戦いなんだよ!」
咳き込みながらも、余裕を取り戻したガイは声高らかに目の前で
手も足も出ずにもがき苦しむアビスに嘲笑を向けた。
アビスの首を絞めている存在がその姿を現す。
「けっけっけぇええええええええええ!!!」
周囲に溶け込む保護色を脱ぎ捨てた化け物の名はバイオグリーザ。
仮面ライダーベルデの契約獣にして忠実な僕である。
「執事さん。危なかったよ、ナイスアシスト」
「いえ、これが仕事っすから」
後ろを振り返ったガイは、三人目のライダー、ベルデに率直に感謝した。
その変身者、由良吾郎は手短にその感謝に答えた。
バイオグリーザの手が首に巻き付く舌を引きはがそうとするアビスの
両手に掛かる。更に運の悪い事に、アビスの両手はモンスターの手によって
引きはがされ、その大きな左手でひとまとめにされてしまったのだった。
いかにライダーとは言え、自分の倍以上の体躯を誇るミラーモンスターの
腕力には叶う筈もなく、そのままカメレオン型のモンスターは当然のように
得物の首を巻き付けた舌のまき付けを強め、窒息死させようとした。
このまま死んでしまうかも知れない。
酸欠になった頭が徐々に意識を手放しに掛かる。
何かないのか?何か助かる方法は?
その瞬間、アビスの頭に電撃のような閃きが走った。
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