133:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 10:53:58.98 ID:L6BVEgLS0
鏡の中でシザースのカードをのぞき見して、その全てを把握した淳は、
手駒の学生達に学内で刃傷沙汰を起こさせ、運悪くその事件を担当した
雅史をライダーバトルで合法的に葬り去ったのだった。
しかし、満を調査していく内に思ったよりも底力を発揮した満が死線を
潜り抜ける内に、段々と目障りになってきた淳は、父親の知人にして仮面
ライダーである北岡秀一に助勢を頼み、今日ここに至ると言うわけである。
〜〜〜
「ふっ!」
膠着する戦況に先にしびれを切らしたのはアビスの方だった。
ガイの分厚い甲冑にではなく、頭部のみに狙いを定めた近距離狙撃。
「うぐぁっ!」
視界を封じられ、たまらず右往左往するガイ。
意表を突かれた不意打ちに狼狽しながらも、予め決めていた合図を
指定したポイントに身を潜めている護衛へと送る。
アビスにとって敵の姿が見えない中、カードの枚数を減らされた状態で
長期戦に持ち込まれるのは一番避けたい事態であり、まして自分を襲った
連中の中でも一番防御力が高そうなガイが先鋒を務めているという事は...
(草むらに隠れて今も俺を狙おうとしているかも知れない...)
助かるためには手段など選んでられない。
アビスは悶えるガイの首に手を回し、強化された腕力でその首根っこを
締め付け始めた。
「うぐっ!がっ、がはっ...ぐ、ぐるじ...い」
喉を潰されれば一貫の終わりだと言う事を理解しているガイは、それでも
必死に北岡の助けを信じて、その時がくるのを待ち続けていた。
奥の手である特殊カード、コンファインベントは相手が直前に発動した
アドベントカードの効果を一度だけ無効化するカードだが、武器はでなく
自らの素手で首を絞めているライダーには全く効果がない。
屈辱的だが、ここは助けが来るまで堪え忍ぶしかない。
そして、その忍耐が報われるときが遂にやってきた。
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