132:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 10:53:13.31 ID:L6BVEgLS0
「はぁっ!」
全てが反転した景色の中、自分の立っていた場所に先日見かけた
灰色の防御力の高そうなサイのようなライダーの姿があった。
「strike vent!」
「strike vent!」
それぞれの得物を、アビスクローとメタルホーンを呼び出した二人のライダーは
にらみ合いながら自らの攻撃が届く間合いの距離を冷静に分析し続けていた。
防御特化の白兵戦スタイルのガイにとって、1対1や遠い間合いからの
高水圧の水鉄砲の攻撃はさして脅威ではない。
問題なのは相手の契約獣の地の利に押し負けすることだった。
ガイこと、芝浦淳が佐野満の事を知り得たのは須藤雅史からだった。
ハマったら本当に殺し合いをしてしまうゲームを製作してしまう程の
クレイジーな本性の淳は、このライダー同士の命懸けの戦いを、その裏に
ある黒幕の真の狙いを知る事なく、あくまでも合法的に人を殺せる
新時代のニューゲームという感覚で気軽にプレイしていた。
最初は半信半疑で神崎士郎に言われたとおりに変身し、実際に鏡の中に
生息するそこそこ強いミラーモンスターをファイナルベントで一発で
葬り去ったとき、淳の身体を稲妻にも似た快感が走った。
「モンスターを殺したときでさえ、こんなに気持ちが良いのに...」
「ライダーを殺せばもっと気持ちよくなれるんじゃないのか?」
完全に思考は狂人のそれだが、悪質な事に淳は前述のゲームをいじくり
プレイした人間が、今度はミラーワールドに出入りする人間の後を徹底的に
追尾するように改良してしまったのだった。
そして、強キャラやボスキャラの前の前菜として目をつけたのが、
刑事、須藤雅史だったのだ。
駒から通達される須藤雅史の一挙手一投足により、芋蔓式に二人目の
雑魚キャラ、佐野満が姿を現した事により、淳のゲームは第二段階に
移行した。
即ち、雑魚キャラ討伐による経験値稼ぎである。
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