114:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/24(月) 13:10:50.38 ID:WOJJWRsc0
「出やがったな!」
床で悶えるアビスラッシャーの右腕から刀をもぎ取ったアビスは
自動ドアの前に陣取る弓を構えたバズスティンガーの元へと猛然と
かけ始めた。
縦横無尽に狙いをつけられないように、軽快なフットワークで
どんどん間合いを詰めていく。
開け放たれたドアの真ん前に陣取る弓を構えたバズスティンガーは
その場から一歩も動けない。なぜなら一歩でも下がれば自動ドアが閉まり、
そのドアのガラスに向かって弓を射ようというのなら、ガラスの厚さに
弓の軌道がずれるのは明白だったからだ。
バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!
計六発の高水圧の不可視のかまいたちがアビスバイザーの口から
発射される。
「ぎっ?ぎっぎぃいいいい!」
そのうちの四発がバズスティンガーを捉える。
唯一の武装である弓の弦を切られたバズスティンガーはたまらず
逃走を選んだ。
素手で戦うには目の前の敵はあまりに手強いと判断した上での懸命な
撤退だった。ただ、その判断を下すのが些か遅れた事が、運命の分かれ目と
なってしまった。
「逃がすかよ!」
「ぐがあああああああああ!!」
アビスの叫びに応じるように、身体から矢を引き抜き、怒りに燃える
雄叫びを上げながらアビスラッシャーがバズスティンガーに食らいつく。
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