5:名無しNIPPER[sage]
2017/04/11(火) 22:53:20.88 ID:tfQ5cg2u0
提督「ありゃ違うの。ならなんなのさ、我が鎮守府が誇る女子力マイスターの大井さん。あろう事かそんな大井さんが地面に誘われるなんてよっぽどのことじゃないの?」
大井「らちがあかないですねもう....。見つかった事が運の尽きだったことにします。まったく、これですよこれ」
そう言って立ち上がり、大井さんは握り締めた拳を私に突き出して指を解きはじめた。指の間から微かに見え隠れする水色や緑色や茶色。たしかこれは。
提督「シーガラス?」
大井「惜しいですねシーグラスです」
大井さんは一つ摘むと私に差し出す。受け取る様に手のひらを向けるとそのシーグラスを落とした。
提督「ふーん綺麗だね」
私は人差し指と親指で摘むと、裏や表なんてないのだけれどひっくり返したりしてみる。
10円玉より小さい湾曲した薄い緑色のガラス。別名海の宝石って言われてるシーガラス。シーグラスだけど、宝石っていうのはつるつるとして光沢を綺麗と表現するのに対して、これはどうもその一例には当てはまらない。
表面は細かいおうとつが刻み込まれ、磨りガラスに近く全体的に丸みを帯びている。それでも綺麗だと思ってしまうのはなぜだろうか。
提督「いやーしかし鎮守府の浜辺にも落ちてたなんて知らなかったわ」
大井「知らなかったというより、探す気すらなかったの間違いですよね?地面をじっくりと見つめる艦娘や人なんてこれっぽっちもいないんですから。砂浜がある、海がある。それで満足なんでしょう?少し探す気があるならいくらでも落ちてるんですからね」
215Res/148.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20