20:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/14(金) 23:29:17.40 ID:Ae/mHGKE0
提督「な、なによ冗談よ、冗談。そんな事する輩に見える?」
大井「冗談でもたちが悪いです。シーグラスだって元は人間が投げ捨てたゴミなんですから。運良くこうして綺麗な物になったとはいえ、他にも色んなゴミがあってそのまんま野ざらしになってる事が殆どなんですよ」
それにガラス片がシーグラスになるのにどれだけ時間がかかるか知ってますか?
大井「だいたい30年から50年くらいかかるんですよ?もしも提督がとち狂って瓶とかビー玉とか投げて捨てまくったらこの砂浜がもっと汚くなりますよ。それに」
提督「大丈夫よ、絶対に沈ませないわ」
そう言って私は立ち上がり大井さんを後ろから抱きしめた。不意に私から起こした行動に大井さんは驚いたのだろう、拒絶の意を唱える事はなく、反射的に動いた肩の一種の痙攣がそれを物語った。
私は抱きしめる力を強める。重雷装巡洋艦として期待の重圧を背負う大井さんの背中。
私も「提督」という今では世界を救う一縷の可能性、艦娘を指揮する者と呼ばれるこの名称の重みを日々背負っている。
だからよくわかるんだ。みんなが頼りにしている私や、大井さんの背中は側から見ると周りに比べ圧倒的に大きく、全てを背負う事ができると思われているって。
でも違う。本当は驚くほど華奢で、みんなと何も変わらないんだ。
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