197:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/21(土) 18:31:28.71 ID:ANVQ24Nk0
嘘はついてない。艦娘は鎮守府以外を知らないんだ。
いつかは深海棲艦との戦いは終わりを迎える。
絶対に、終わってしまう。終わってしまえば彼女たちは、解体され跡形も命もなくなるはずだけど、私はそうはさせない。
どんな手段を使ってでも、せめて、私に付き添ってくれた艦娘のみんなを解放する。
その明るさによく助けてもらった夕立さん。
感傷的だから私とよく気があう時雨さん。
怖いところもあるけど優しい球磨さん。
鬱陶しいけどよく笑わせてもらった青葉さん。
おもしろいゲームをよく貸してくれる北上さん。
飲み仲間の足柄さん。
よく私の悩みを真摯に聞いてくれた鳳翔さん。
装備とか資材を管理するけど懐に蓄える明石さん。
がんばって経費削減してくれるおかげで何度も助けられた大淀さん。
それに私が愛してやまない、大井さん。
私は。
大井さんはおもむろに立ち上がった。そして。
大井「提督は、今日はどんな用があって、私のもとに尋ねたんですか」
私は無意識に片膝をついて大井さんを見上げる。窓から見えるシルエット調の木々と夕焼け空の赤、それを背にする大井さん。見惚れるほど綺麗で神秘的な状況の中、私は大井さんの顔だけを見つめ、本当にすんなり、必要な言葉だけを口に出した。
提督「大井さん好きです」
大井「ええ、私もですよ、提督」
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