195:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/21(土) 17:33:41.37 ID:ANVQ24Nk0
提督「ごめんなさい...」
大井さんは私に近づくと私の太ももをリズムよく叩き。
大井「なんで謝るんですか?私の復讐は成功してたんですから、これっぽっちも、まったく全然、気にしてませよ」
言い終わると私をじっと見つめた。
大井「まだたくさんありますよ。提督が気づいてないだけで、デリカシーに欠ける言動や行動。あぁもうこの際だから全部言ってやる。いいですか....」
それから大井さんはひたすら私の悪い所を喋りまくった。とても楽しそうに。
やれ髪の毛をシャンプーで洗った後はリンスじゃなくてコンディショナーにしろとか。やれ風呂上がりはアイスなんか食べてないでさっさと髪を乾かせ。
やれ、やれ。まったく提督は。
お節介だな、本当に、大井さんは。でも嫌じゃない。こうやって楽しそうに駄目出しするけど、私だってこんな喋り倒す大井さんは見てて飽きない。
だいたいこんなことうちの親だって言わなかった。やりたいようにやれ、そんな放任主義で私のやる事なす事に口出しをしなかった家庭だから。
それに引っ込み思案で、これといって非行行為はしなく、勉学に打ち込む学生だった。おかげで「提督」になれたわけで願ったり叶ったりだ。
そう考えると思わず私は笑ってしまった。人生いいことなんて一つもない。つまらない灰色の人生だ。そう思っていた学生時代の私にこう言ってやりたい。
苦難や諦める時はいずれやってくる。そういう時は一人じゃ太刀打ちできないけど、周りにいる強いみんなが必ず助けてくれるはず。その瞬間から、あんたの人生は灰色から色彩を変え、彩り豊かになる、って。
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