73: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/04/26(水) 03:53:03.51 ID:H6gDLKu+O
「待て!!どう言うつもりだ!?」
「どうって…こう言う事ですよ?」
「へ…?あ……あぎゃああぁああっ!!!??」
某日深夜、とある倉庫。
味気ない機械音の直後、ある男の悲鳴が響いた。
太腿を銃弾で貫かれ、のたうち回る中年。
それと対照的に青年は微笑んだまま、つかつかとその中年へと近付いていく。
「あはは、オーバーですね。大佐、よく最前線にいたとご自慢になられていたじゃないですか。」
「ななな何が欲しいんだ!?金か!?女か!?」
「どうでもいいんですよ、そんなものは。
そうですねぇ、強いて言うなら…一応お目当ては、あなたの命ですかね。」
「……!!元帥か!!
ジジイの犬め!!き、き、貴様のやろうとしてる事はただの殺人だぞ!?おべっか使いやがって!」
「はぁ……勘違いしないでいただきたいのですが、僕は出世も興味は無いんですよ。
ましてやあなたが何をしたのかも聞いていますが、正義感でも無い。
まあ、あなたは別に死んでもいい人間だと思ったから、こうしているんですけれどね。」
一歩、二歩と青年が近付き、その足音は中年に、否応無しに自身の死へのカウントダウンを意識させる。
全身は恐怖に震え、拳銃も上手く持てない。
脂汗で全身が濡れ、終いには恐怖の末失禁し、いよいよ中年は濡れ鼠と化している。
それでも尚、青年は笑みを崩さない。
それどころか、歩を進めるごとに深まるようにさえ中年の目には映っていた。
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