49: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/04/20(木) 01:18:12.17 ID:RzQS9TXiO
「欲望に身を任せた末、駆逐艦の少女を強姦のち殺害…そして遺体を焼却炉で処分。
これは査察官の聞き込みと、調査の際押収された骨片から見ても間違いない。奴はバレていないと思っているがな。
ただでさえ女子供を戦場に送っているのだ…これが明るみに出てしまえば、更なる世論からの攻撃は免れないだろう。
しかし平和を何とか保てているとはいえ、今は戦中だ。今の優勢に、綻びを生じさせる訳にはいかん。
だが…同時にこれは海軍としても、人間としても許せる筈が無い。」
ギラリとした視線が前を捉えた瞬間、一同は無言でその言葉に頷いた。
元帥は一人一人の顔を確かめると、再び語り始めた。
「憲兵を使えば必然的に軍全体に伝わり、隠し切る事は難しいだろう。
そこでだが…私は身内の不始末は、身内で着けるべきだと思う。
奴を粛清するのは、私がやろう。
君達は口裏を合わせるだけでいい、協力してくれないか。」
皆一様に無言だが、気持ちは同じだった。
直後一同は頷き、決意の果ての緊張感が部屋に走っていた。
だがそこに、一人の若い声が響いた。
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