44: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/04/17(月) 21:27:41.42 ID:SfoiDvs7O
「……あ。え、ええ!相変わらずいつも笑顔ですよ!
うちの司令官とはお知り合いでしょうか?」
「ふふ…私は元々、ここの事務員だったんです。
その頃彼にはよくお世話になっていたので…元気そうなら何よりです。」
「お!昔からあんな感じだったんでしょうか?司令官は少し変わったお方なのですが…。」
「うふふ、それなら相変わらずみたいね。よく音楽聴きながら、海を眺めたりとかしていないかしら?」
「よくやってますねー。うちの鎮守府では、近くのカフェに行って……。」
この時青葉は、心底自分の事を白々しいなと思いました。
あれだけヤキモチ妬いてたのに、いざ本人を前にすると、勝てないなぁなんて思っちゃって…。
それで世間話をしている内に、集合時間になったので、一度扶桑さんと別れたんです。
また後でよろしくお願いします!なんて言って、手なんか振っちゃったりして。
だから、その後彼女が囁いた言葉なんて、青葉には聞こえてなかった。
「青葉ちゃん…彼はもう誰にも………壊れてさえ、いなければ。」
この時彼女が呟いた言葉と同じ事を、後に青葉は思う事となるのでした。
それはもう少し、先の事でしたけど。
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