43: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/04/17(月) 21:25:59.82 ID:SfoiDvs7O
大体の鎮守府には集会所があって。演習の休憩や待機の時、艦娘達はそこに集められます。
それは数少ない他の鎮守府との交流の場でもあって、そこで友達が出来たりする事もあったりして。
そうして青葉がいつものように待機していると、ある艦娘さんが目に付きました。
“わあ、きれいな人だなぁ…。”
その人は和風な制服を着ていて、大和撫子と言った風。青葉とは大違いで。
確かあの制服は…ああ、戦艦だっけ。
そんな風に眺めていたら、その人と目が合ってしまって。
彼女は一度青葉の方を見て微笑むと、こちらへと近付いてきました。
「初めまして…こちらに所属の戦艦・扶桑と申します。
__鎮守府の方ですよね?今日はよろしくお願い致します。」
「あ…はい!恐縮です!重巡・青葉と申します!本日はよろしくお願い致します!」
間近で見ると、いい匂いがして…見惚れてしまった青葉は、少し返事が遅れてしまいました。
それですぐに、司令官の言っていた事が頭を過ぎったんです。
“物静かで儚げな黒髪美人…ま、まさかねえ…。いや、違うでしょ。事務員だって言ってたし。”
でもそんな予想も、あっさりと裏切られてしまうのでした。
「__さんは、お元気でしょうか?」
そう呼ばれたのは、司令官の本名で。
ああ…やっぱりそうなんだって。その瞬間は、それ以外何も浮かびませんでしたね。
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