434: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/04/10(火) 22:41:09.25 ID:Lc80g2O1O
「ふぅ…ふう…。」
扶桑さんはもう、反撃する力も無いのでしょう。
息を荒げながら、尚も殺意のこもった目を山城ちゃんへと向けていて。
「………また、外しちゃったわね。」
その様を見下ろして、山城ちゃんは微笑んでいました。
でも、その微笑みは…。
「あんたなんか、お姉ちゃんじゃない……お姉ちゃんの無念に取り憑いて、お姉ちゃんを操るただのバケモノよ!!
そう思わないと……耐えられないじゃない……!返してよ!私のお姉ちゃんを返して!!」
「…………!!」
微笑んだままの彼女の頬を、涙が伝っていく。
誰よりも彼女を殺したくないのは、山城ちゃんのはずで。
殺意で自分を塗り潰しても堪え切れない悲しみが、床にシミを作っていました。
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