青葉「けしの花びら、さえずるひばり。」
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403: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/03/03(土) 00:47:49.61 ID:OAldzK6hO

メールが届いた直後、すぐにあの鎮守府から連絡が来ました。
最終的に複数の鎮守府で夜通しそれについてのネット会議が行われ、結論が出たのは明け方になってから。

内容は、討伐に向けた合同作戦について。
交戦した部隊はまだいませんが…『彼女』はかなりの戦闘力を持つと判断され、合同で排除に当たると言う方針となりました。

上層部としては接触が無い以上、あの個体が元は扶桑さんであるとはまだ断定出来ないとの事です。
でも私には、彼女が口走った言葉が理解出来た。

怨念が、海中の亡骸を媒体として実体を成す…それが敵の正体であるならば、一つの可能性がある事に私は気付いていました。
叔父さんのように、元の魂が強く残っているケース。
或いは、怨念が逆に…。

その仮説を頭で組み立てていた時、救難信号が執務室に響きました。
ナンバーを解析すると、それは普通の漁船からで……え?届く鎮守府全部に!?


『海軍の皆様、聞こえるでしょうか?

____私は、かつて××鎮守府にて、戦艦扶桑と呼ばれていた者です。』


その声がスピーカーから響いた時。
ジュンは今まで見た事の無い、喜怒哀楽の全てを通り越した絶望の顔を見せて。

はっきりと名乗る声は、私の仮説を証明してしまいました。
取り憑いたはずの怨念が、逆に元の魂に潰される事もあるんじゃないかって。
深海棲艦の力さえ、宿主が乗っ取る形で。

それが艦娘としてのスキルを持つあの人なら、その脅威は…!




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