228: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/10/24(火) 09:12:49.24 ID:Kt2bVsaf0
「むー…。」
「はは…まあ、そんなヘソ曲げずに…。」
夜、今日は彼の家へ。
でも今夜はちょっと不機嫌です。だって彼がいない間、私は少尉さんのサポートですから。
元帥からの指示は有給の使用以外にも、休暇中は鎮守府を離れる事も含まれていました。
「内容は哨戒程度の軽いもので構わないから、少尉さんが責任持って頭を張れる日を何日か作れ。」って。
仕方ないとは分かってはいるものの…その間離れ離れだもんなあ…むう。
「俺も通ってきた道さ。埋め合わせはするから、彼のサポートは頼むよ。」
「いいけどさー。でもどうするの?家にもいられないし。」
「それなんだよな…実家は飛行機でないとだし。」
「あ!ならいいとこあるよ!私の地元に温泉あってさ、ここからならそんなんでもないし。」
「そうだなあ、ちょっと調べてみるか。」
「ふふー、ここは地元民に任せてよ!まずね…。」
むくれてはみたものの、やっぱり最近の彼はちょっと心配でした。
せめてもの気休めになればいいなあって、それで地元にある温泉を紹介したんです。
ま、まあ、いつか挨拶に来てもらう為の下準備とか…決してそんなやましい事は考えてませんけど…。
そういえば、ガサはどうするんだろ?連絡してみよっか。
『ガサー、有給どうするか決めた?』
『決めたよー。__の博物館行こうと思っててさ。』
『お!地元の隣の県だ!いいなー、あそこ美味しいのがあってさ。』
『なにそれ、教えてよ。』
そうやって二人と他愛もない旅の計画の話をして、それは何とも言えず日常で。
でも冷静になると、その間どちらもいないのはちょっと寂しいかなー、なんて思ったものでした。
そんな事を考えていると、目の前に紙が一枚差し出されて。それはシフト表でした。
「__、ここ俺の休みの最終日と、お前の休みかぶってるだろ?この日の朝帰ってくるから、デートに行こう。」
「ほんと!?」
「ふふ、要は終業時刻超えてから敷地に入ればいいんだよ。この街にいる分に問題ないさ。」
「…ありがと。」
ふてくされるみたいに抱いてたクッションを離して、今度は彼の肩へ。
ふふふ…くー、楽しみだなあ。サポート頑張ろ!
「でも、温泉街で浮気とかしちゃ駄目だよ?」
「しないっての。仮にしたらどうなる?」
「……社会的にコロス。」
「絶対しないね。断言するよ。」
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