168: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/07/21(金) 04:00:47.80 ID:lURP6mEEO
「演習ですか…。」
「…ああ。さっき話が来た。」
その夜彼から告げられたのは、演習の知らせでした。
相手はあの鎮守府で、今度はここが会場だって。そう言われたんです。
「その…向こうの編成は?」
「……彼女の妹がいる。たっての希望だそうだ。」
「…青葉を、旗艦にしてもらえませんか?」
「君をか?」
「はい。前の演習の時は、倒せませんでしたから。」
「…分かった。君を旗艦に編成を組もう。」
山城さんの事が出た瞬間、使命感に駆られたんです。
あの子は彼を憎んでる…それこそ顔を見た瞬間、殴ろうとしてるぐらいには。
それを思い出したら、守らなきゃって思って。
コノヒトヲキズツケヨウトスルヤツハ、ダレデアロウトユルサナイ。
キズヲツケテイイノハ、ワタシダケ。
「……ねぇ、“時間だよ。”」
終業時刻を過ぎた瞬間、『私』は彼にとって『青葉』ではなくなる。
だけど『青葉』である時も、いつでも彼のそばにいる。
最も近い部下としても、最も近い恋人としても。
いつだって、あなたのそばにいるんだから。
いつでもいつでも、見てるんだよ。あなたの敵でさえも。
大丈夫、あの子の好きにはさせないから。
私が、守ってあげるから。
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