152: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/06/18(日) 06:54:35.55 ID:E5Fo7Ca+O
「ん…起きてたのか。」
「あ…え、ええ!少しトイレお借りしました…。」
そこに掛かった声は、大好きな人の声で。
でもCDラックを勝手に見ちゃってたから、ちょっと慌てちゃいました。
「おや、あのバンドか。それは良いアルバムだ、良かったら貸すよ。そうだなぁ…だったら他にも…。」
そうして青葉の隣に来て。
彼は何気無く、片手で青葉の肩を抱きながらCDを探していました。
…恋人同士って、こう言う感じだよね。
こんな何気ない事でも、怖いぐらい幸せで。このまま朝なんて来なくていいのに。
「袋に入れたから、帰りに持ってくと良い。忘れないようにね。」
「ありがとうございます。」
「ああ、それと…仕事以外では、敬語はもう使わなくていいよ。
その、何だ…す、少なくとも、今までの関係じゃないんだし。」
「ふふ…うん!そうするね!」
「よくできました。」
少し恥ずかしそうに言う姿は、初めて見る顔で。
かわいいなぁって、にまにまとそんな顔を見つめたものでした。
夜明けまでまだあるなぁ…ガサには連絡が行ってるみたいで、下手に早く帰ったら怒られちゃいそうです。
それにしても、よっぽどぐっすり寝ていたのでしょう、目も冴えてしまっていて…それは彼も、同じなようでした。
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