園田海未「私、園田海未は、高坂穂乃果と南ことりを愛しています」
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61: ◆N2ciT2iELQ[sage]
2017/03/30(木) 18:56:22.38 ID:y4VgxIfx0
園田(おかしいですね。受付に誰もいません)

…オイ ゲンカンカラオトガシタゾ
カエッテキタノカ

高坂「園田さんっ!!! 逃げてっ!!!!!」

園田「なっ!?」

ドタン、と大きな音がして、奥の部屋の扉が開く。飛び出してきた男の脚を、高坂が両腕で必死に掴みかかり、行かせまいとしている。

高坂「こいつら、園田さんを東京に連れ戻しに来た!! だから、早くっ!!」

園田「くっ!」

園田は高坂の言うことを無視して、高坂の方に向かう。

高坂「何してるの、こっちに来ないで! 逃げて!!」

園田「貴女を置いて逃げられるわけないでしょう!!」

直後、園田の背後でガラガラと玄関の扉が閉まる音がする。

南「園田さん…」

園田「!」クルッ

玄関から南の声が聞こえたので、園田が振り向くと。

南「ごめんなさい…」

羽交い締めにされて捕まっている南の姿が園田の目に移った。

園田「…っ! どうして! どうして私達をそっとしておいてくれないのですか!」

園田はものすごい剣幕で目の前の者を怒鳴りつける。

園田「人を愛し、愛した人と一緒にいたいと思うことが、そんなにいけないことなのですか!!」

園田「私は…園田家の道具じゃないっ!!!!!」



 ◆



海未母「それが内浦で過ごした最後の日でした」

海未母「連れ戻された後、学校でのクラスは三人共バラバラにされ、教員たちが示し合わせたせいでまともに会話もできなくなりました」

海未母「朝も放課後も常に園田家の者が私の側についていたし、休日も自由な外出は許されませんでした」

海未母「私は園田家という檻の中に閉じ込められたのです」

穂乃果「そんな…ひどすぎる」

海未母「私は自分の運命を呪い、苦悶しました」

海未母「それでもなお、いつかまた三人一緒になれる日が来ると信じて、希望を捨てずに生きていました」

海未母「しかし、それは高校在学中には叶わず…高校を卒業してしまうと、私達の接点は完全になくなり、二人を遠目で見ることもかなわなくなりました」

海未母「一ヶ月もしないうちに、私は精神的に耐えられなくなりました」

海未母「二人が男性と結婚してしまう夢を見て、気が狂いそうになったこともあります」

海未(…)

海未母「私が憔悴しきったを見越したのか、園田家側は一つの提案を出してきました」

ことり「それは、どんな…?」

海未母「『許嫁と結婚し、子をなしたら、今後は自由に二人に会ってもよい』」

海未「…!」ギリッ

海未母「私には、他の選択肢はありませんでした」

海未母「その頃には、ただ再び会いたい気持ちだけが私の心の全てを占めていたから」

海未母「…海未さん、園田家の名誉の為に言っておきますが、彼らは決して私を苦しめようとしたのではありません」

海未母「先程も言ったとおり、当時は同性愛に対する風当たりは今よりずっと強かった」


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