永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/04(月) 02:08:24.64 ID:u3ex58150
薬売り「挫折が、幻肢痛の引き金だった…………?」
てゐ「かもね……まぁ、詳しい事まではわかんないけど」
ああ、そうそう。
元に戻るっつっても、何も100%全部を忘れるわけじゃないのね。
当時の記憶であろう断片は、一応残ってはいるのよ。
例えばほら、今言った島にいた事とか、宴をした事とか、和邇を怒らせた事とか、人間に助けられた事とか……
てゐ「ただ……その前後関係がない。言い換えれば、”なんでそうなったのか”を覚えていない」
毒キノコを食べてお腹を壊した事は覚えているけど、なんで毒キノコを食べようとしたのかがわからない。
底なし沼にハマって溺れかけたのは覚えているけど、なんでそんな沼にハマったのかがわからない。
家畜と間違えられて食われそうになった事は覚えているけど、なんで家畜に間違えられたのかがわからない。
てゐ「わかる? あたしの記憶は、全部”結果”でしかないの」
てゐ「そこに至るまで過程を省いた、チグハグな欠けたパズルのような記憶……」
てゐ「だから、根こそぎ全部かき集めても、どこにも繋がっていない」
てゐ「どこにも繋がってないから……覚えていない」
――――この話……まるで浦嶋子の物語を彷彿とさせるな。
ん? 誰だそれはだと? おっと失敬……「浦島太郎」の事で御座るよ。
で、もう一度言うが、似ていると思わんか?
皆も知っての通り、浦島太郎は竜宮城から帰還して初めて、何百年もの時が経っていたと知ったのだ。
すなわち竜宮城は地上と時の流れが違っていた……言い換えれば、”時が流れる自覚がなかった”。
てゐ「あたしは今……”何回目”の旅を繰り返していたのかさえも」
ほれみよ、やはりそっくりではないか。
この妖兎も同じくして……時が流れた記憶など、なかったのだから。
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