永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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458:名無しNIPPER[saga]
2017/12/04(月) 02:10:38.48 ID:u3ex58150


てゐ「おかしいと思っていたのよ。話しかけてくる人間がやけに馴れ馴れしいし……どころか異国人まで絡んでくるのよ?」

てゐ「言葉が通じないはずの異国人が、当然のように話しかけてきて、しかも親切に異国の品々を見せてきた……」

てゐ「で、なんであたしに――――その記憶”だけ”が残っているのか」


 まぁ浦島の方は、最終的に「時相応」の見た目になったから、ある種それでよかったのかもしれんがな。
 しかしこの妖兎は違う。
 妖兎は老いるでもなく、玉手箱のような何かを得たわけでもない。
 ただ、ある日唐突に――――未来へと、飛ばされたのだ。
 

薬売り「異国の言葉を知っていた……いや、その時点では学んでいた」

薬売り「どの程度習得していたのかは存じませんが……少なくとも、他愛ない会話はできる程には」

てゐ「でもそんな折角の知識も、今や何にも覚えていない」

てゐ「憶えてないのに増え続ける、どこにも繋がらない記憶の欠片達」

てゐ「かろうじて残る小さな断片が、紡ぐ答えは――――”最も知りたくなかった答えだった”」


 我ながら言い得て妙な表現である。
 時を駆ける兎……か。
 そんな摩訶不思議な体験ができるなら、身共も是非体験してみたいと言う物である。
 ”覚えてさえいれば”な。 



てゐ「あたしは――――”同じ旅を繰り返していた”」



https://i.imgur.com/queKosL.jpg




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