永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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194:名無しNIPPER[saga]
2017/05/04(木) 20:56:32.42 ID:jSwuJJZ7o

薬売り「しかし死の穢れと引き換えに手に入れたこの場所を、貴方はこうしてまた、捨てようとしている……」

薬売り「ほったらかしですか? 姫も、師も、友も……」

薬売り「未だモノノ怪の……腹の中だと言うのに」


 かのような独自の感性を持つ玉兎。
 それは月の躾の賜物か、はたまた元から持つ兎の性が故であろうか。
 とにもかくにも、文字通り「人」並み外れた感性なのは確かである。
 それが故に、玉兎の抱くモノノ怪像も、これまたえらく独特な感性で捉えておったのだ。


うどんげ「……思えなかったのよ」

薬売り「思えなかった……?」


 兎とは、元来臆病な生き物じゃ。
 皆も見た事があるだろう? ふと目が合うただけで、大慌てで逃げていく野兎を。
 いやいや、危害を加えるつもりなど寸でもないと言うに……
 そこまで怯えられば、こちらとしても夢見が悪いと言う物よの。


うどんげ「その、モノノ怪が……なんていうか……その……」


 ひょっとすれば、兎からすれば、我ら人は腹をすかせた熊にでも見えておるやもしれぬな。
 まぁその辺は兎にしかわかるまい。


 だが――――その兎が言うのだ。
 


うどんげ「悪い奴には、到底思えなくって……」



 モノノ怪から、敵意を感じないと。





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