永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
1- 20
190:名無しNIPPER[saga]
2017/05/04(木) 19:59:38.39 ID:jSwuJJZ7o


うどんげ「あたし達が月から来たってのは……もう話したわよね」

薬売り「覚えてますとも……絵空事と見間違うかのような話でしたから」

うどんげ「でも、その”順番”はまだ、言ってなかったわよね」

薬売り「なんとなく……察しは尽きますがね」


 地上に下りし月の民の数。
 ひょっとすれば他にもおるやもしれぬが、とりあえずこの場に限っては、計三名としておこう。
 してその着順はこうだ。

 まず最初に、姫君が下りた
 次に、後を追うように永琳が下りた
 そして最後に、この玉兎が下りた。

 一見すると、何ら関係のないただの着順に見える……
 のだが、実はこの二番目と三番目の間。
 すなわち永琳と玉兎の間には「大きな隔たり」があるのだと、玉兎は強く語り申したのだ。


薬売り「隔たり……?」

うどんげ「お師匠様は一応”月からの命令”って建前があった。まぁ、結果は遂行されなかったけど」

うどんげ「でもあたしは、何もない。誰からも何も言われず、あの栄華極まる月の都から、自分の意思で地上へと降りた」


 その隔たりは、一言で簡単に言い表す事ができる。
 玉兎は――――逃げたのだ。
 誰にも言われず、誰にも告げず、己が意思のみで、月からこの地上へと”勝手に”馳せ参じたのだ。


薬売り「つまりそれは……」


 まんま今この瞬間と、全く同様にな。
 

【再犯】




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
808Res/717.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice