永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/05/04(木) 19:59:38.39 ID:jSwuJJZ7o
うどんげ「あたし達が月から来たってのは……もう話したわよね」
薬売り「覚えてますとも……絵空事と見間違うかのような話でしたから」
うどんげ「でも、その”順番”はまだ、言ってなかったわよね」
薬売り「なんとなく……察しは尽きますがね」
地上に下りし月の民の数。
ひょっとすれば他にもおるやもしれぬが、とりあえずこの場に限っては、計三名としておこう。
してその着順はこうだ。
まず最初に、姫君が下りた
次に、後を追うように永琳が下りた
そして最後に、この玉兎が下りた。
一見すると、何ら関係のないただの着順に見える……
のだが、実はこの二番目と三番目の間。
すなわち永琳と玉兎の間には「大きな隔たり」があるのだと、玉兎は強く語り申したのだ。
薬売り「隔たり……?」
うどんげ「お師匠様は一応”月からの命令”って建前があった。まぁ、結果は遂行されなかったけど」
うどんげ「でもあたしは、何もない。誰からも何も言われず、あの栄華極まる月の都から、自分の意思で地上へと降りた」
その隔たりは、一言で簡単に言い表す事ができる。
玉兎は――――逃げたのだ。
誰にも言われず、誰にも告げず、己が意思のみで、月からこの地上へと”勝手に”馳せ参じたのだ。
薬売り「つまりそれは……」
まんま今この瞬間と、全く同様にな。
【再犯】
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