318: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/04/22(土) 19:34:26.15 ID:N4f4DzpF0
『……ガガガ、セ』
「せ?」
『セルリアンを確認。排除シマス。排除シマス』
「は?」
疑問に首を傾げたのは一瞬でした。ボスからけたたましい警報音が響き始めたのです。
「こ、これ、不味くないですか?」
「セルリアン? どこにでたんだろうねぇ」
そうです。セルリアンが出たということは我々大ピンチ。万が一この部屋の中に出現しようものなら、逃げ場はありません。
どうしようもないので、ひとまずボスとやらに尋ねます。
「えっと、ボスさん? 我々も逃げたいので、どこか避難所のようなところはありませんか?」
『セルリアンを確認。セルリアンを確認』
「ボスさん?」
『セルリアンを確認、セルリアンを確認』
ボスはわたしたちを取り囲んだまま動きません。警報音を鳴り響かせながらじっとこちらを見つめるだけです。
なんとなく、頭の中にいや〜な予感がしました。いえ、余りにも突飛な考えです。考えるだけばかばかしいものです。
ですがこの状況から導き出される仮説の一つとして、
『私がセルリアンと勘違いされている』
といえなくもないのではないか、とも思えてしまうのです。
いえ、考えすぎです。たぶん故障か、ほんとにセルリアンが出たかどっちかでしょう。後者だったら困りますが。
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