【ダンガンロンパ】辺古山「猫のいる生活」
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62: ◆AZbDPlV/MM[saga]
2025/01/14(火) 17:37:16.69 ID:PdWpZk630
獄原 「ほ、星君! 大丈夫?! あ、あれ?」

王馬 「あー? なんだよゴン太ぁ。星ちゃんいないじゃーん」

(獄原と王馬?!)

王馬 「っていうか、居たらピッキングしてるときに何かしら反応あるってー」

王馬 「やっぱどっか散歩してるだけだって。星ちゃん、あんな見た目だけどさ、迷子になっちゃうようなお子ちゃまじゃないよ」

王馬 「心配ないって。あ、これ嘘じゃないからね」

獄原 「で、でもゴン太がチャイムを鳴らしたとき、キィィィッて、金属を爪で擦るようなイヤな音が中でしたんだ!!」

 どうやらあのチャイムは獄原だったようだ。確かに、あいつの朝も早い。用務員といっしょに花に水やりをして、それから虫を探したり観察しているのをよく見かける。いつもの時間に俺の姿がなくて、心配で訪ねてきたってところか。

獄原 「星君、いつもだったら校庭を散歩している時間なのに、今日は見かけから、どうしたのかなって。一応校舎にいるかもしれないと思って見て周ったんだ!」

獄原 「それでもいないから、病気かなにかで動けなくなっちゃってるんじゃないかって、心配になって…」

獄原 「チャイムを押したら変な音がしてきたし、やっぱり確かめないとって!!」

 やはりそうか。こいつは本当に底抜けのお人好しだな。
 しかし、マスターキーを借りればいいはずだが……途中で王馬のヤツに出くわしたか? こいつもこいつで“悪の総統の朝は早いんだー♪”とかぬかしながら校庭をぶらついていたりするからな。

『おい』

獄原 「え? あっ!!」

王馬 「んー? 猫?」

 俺の声……今は鳴き声か……を聞いた獄原と王馬は、一斉に俺へと視線を移す。

獄原 「わっ! 猫さんだ! おはようございます、猫さん!!」

王馬 「ありゃりゃ。星ちゃんってば部屋に猫持ち込んじゃってんの?」

獄原 「猫さんは物じゃないよ、王馬君!」

王馬 「寄宿舎へのペットの連れこみは、動物に関する才能があるヤツくらいにしか許可されてないはずだけど」 

獄原 「か、隠して飼ってたのかな? そんな違反する人じゃないと思うんだけどなぁ……あ、じゃあさっきの変な音は猫さんが原因だったんだね!」

王馬 「にししっ! 星ちゃん、いっけないんだー! 先生に言ってやろー!」

 俺の安否を案じながらも、猫姿の俺に笑いかける獄原とは対象的に、小学生しか使わないのようなことを言いながら、王馬は楽しそうにしている。

獄原 「うーん……星君が見あたらないし……お腹でも空いたのかな?」

獄原 「ひとまずは、王馬君の心配ないっていう言葉を信じるよ!」

獄原 「おいで、猫さん! ご飯をあげるよ!!」

獄原 「それから、キミの御主人の星君を探すから、安心してね!!」

 獄原は見た目のゴツさに反して、幼い子供みてーな満面の笑顔を向けて、両手を広げている。飛び込んでやってもいいが、とりあえず遠慮しとく。俺のキャラじゃない。


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