4: ◆nRrk0j/cII[sage]
2017/03/07(火) 22:45:47.13 ID:fQqIpxIUo
風が強くなってきた。
落ちていく地面につられて空気も動くのだろう。
「あのさ…」
「なんですか?」
「いや…なんでもないよ」
「変ですよ?」
「この状況で変にならないのは君ぐらいだ」
音も大きくなってきた。
あと100メートルぐらいだろうか。もうそこまで迫ってきている。
「失礼ですね、私だって変になるんですよ?」
「へえ…たとえば?」
「むぅ…こうです…」
抱きつかれた。と同時に唇に柔らかい感触があった。
「ああ確かに…お互いに変だね」
「えへへ…ずっと……一緒ですよね?」
微かに震える彼女の手を強く握りなおす。
それは目前に迫っていた。
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