日向「神蝕……?」
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74:ヒヤコ ◆XksB4AwhxU
2017/03/20(月) 21:13:12.16 ID:/hzpnLfA0

桑田  「――お?」

その時、空から何かが落ちてきた。
青い欠片を、両手で受け止める。小さくて、内側からはキレーな光が出ていた。

学園長 『この中には、君たちが忘れてしまった"記憶"が入っている。中にはとても思い出したくない
     過去があるかもしれないが……これも試練と思って、受け止めたまえ』

試練、か……オレにとっては罰にしか思えない。
でも、石丸とか大和田とか、ぜってークロにならなそうな奴らも同じ試練を受けてんだよな。
あいつらは何の罪で、こんなとこにいるんだろうか。

菜摘  「思い出したくない過去……ね。そういうの、誰にでもあると思うけど」

桑田  「これが"ご褒美"とか、スパルタだな。あの学園長……」

欠片をぎゅっと握りしめた瞬間、視界が真っ白に染まる。

__________

少しずつ……視界が明るくなって、最初に見えたのは、学校の机。視界が完全に晴れたところで、
そこが希望ヶ峰の教室だと気づく。鉄板もねーし、壁紙もフツーだけど。
オレはその景色を『知っている』。

オレは茶色のブレザーを着てた。ゆるんでいるネクタイを締めなおして、机からノートを出す。
体が自動で動いてる……夢の中みてーだな。ノートの表紙には『才能研究T』と書いてあった。

「ねえ」

振り返ると、ノートを持った苗木が両手を合わせて立っていた。

苗木  「桑田クンって選択は物理だったよね。……僕、教科書忘れちゃってさ。
     もし二年生のやつ持ってたら、貸してくれないかな」

桑田  「いいぜ。オレは今日才能研究だしな。あと、物理は二年も三年もあんま範囲変わんねーだろ。
     教科書だけでいーのか?演算表とかいるんじゃねーの?」

苗木  「あ、そ……それも……ごめん……」

オレは「いちいち謝んじゃねーよ、ムカつくな」と返して、机の中を探った。
夢の中のオレは、なんかイライラしてるみてーだ。苗木の態度のせいか?

桑田  「ったく、しょうがねーなあ……つーか物理のセンコーって、忘れ物にきびしーだろ。
     そんで教科書忘れっとか、お前マジで"超高校級の幸運"なわけ?」

苗木  「あ、あはは……」

桑田  「はいこれ、オレの演算表。落書きとかすんなよな」

苗木  「ありがとう」

桑田  「どーいたしまして。そんじゃ苗木、後でオレの机に返しとけよ」

苗木  「えッ、僕の事覚えてくれてたの!?嬉しいなあ」

桑田  「たりめーだろ!!このクラス15人しかいねーんだぞ、いくらオメーがただの抽選だっつっても
     覚えてるっつーの!!バカにすんなよ!!」

苗木  「べ、別にバカにしてるわけじゃ……」


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