日向「神蝕……?」
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73:ヒヤコ ◆XksB4AwhxU
2017/03/20(月) 21:12:35.67 ID:/hzpnLfA0
菜摘  「桑田!よかった……無事で」

桑田  「菜摘、お前の兄貴は……」

菜摘  「生きてたよ。でも向こうの人と話あるみたいでさ、無視られちゃった。
     ……あの、さ……あんたは、平気なの?」

桑田  「平気だよ……」グッタリ

菜摘  「……その顔で?……ごめん。やっぱあんたを一人にしない方がよかったね」

辛いことがあったんだね、と聞かれて。オレは何も答えなかった。

菜摘  「あたしはこういうのそこそこ慣れてっけど……あんたはカタギじゃん。無理しないでいーんだよ」

桑田  「カタギ?」

菜摘  「あたしの親、極道の組長だからさ。九頭龍組って名前くらいは聞いたことあるっしょ?」

九頭龍組……!!?日本最大の暴力団じゃねーかよ!!!
サラッと衝撃の事実を明かした菜摘は、「安心してよ。カタギに手は出さないから」と笑っている。
……暴走族の総長でも入学できんだから、極道の娘がいてもおかしくねーか。

菜摘  「あ、あたしの文字まだ見せてなかったよね。お腹にあるんだけどさ」

桑田  「やめろ!!お前の親父にコンクリート詰めにされちまう!!!」

霧切  「……桑田くん、ちょっといいかしら」

背中ごしにかけられた声。ぴた、と菜摘の動きが止まる。霧切は制服をまくりあげた菜摘をちらっと見て、
隣に座るオレに向き直った。なんだよ、オレがやらせてるわけじゃねーぞ。

霧切  「苗木くんが、皆を集めているわ。あなたはどうするの?」

桑田  「……クロだぜ、オレは……どの面下げて会えってんだよ」

霧切  「そう……分かったわ。でも、私たちの持つ情報は伝えておきたいの。コロシアイ学園生活の
     顛末も、黒幕も、外の世界のことも……あなたは何も知らなかったでしょう?あとで個室に
     手紙を届けるから、読んでおいて」

桑田  「そうかよ……」

霧切は目を伏せて「私は、あなた達をこれ以上苦しめたくないの」とつけ加えた。

菜摘  「なーんか、訳ありな感じ?78期生もギスギスしてんだね……」

霧切  「じゃあね……あなたの新しいお友達にもよろしく」

桑田  「行っちまった……あいかわらずブアイソな奴」

霧切が行ってしまうと、校庭の木に設置されたモニターに『ザーッ』と砂嵐が走った。
そこに映った学園長は、心にもなさそうなお悔やみの言葉を述べて、
『空に、島が浮かんでいることに気づいた生徒はいるかい?』と言う。

桑田  「空の島……あれか?」

菜摘  「よく見えないんだけど……桑田、その島ってどこらへんにあんの?」

桑田  「お前目悪いのか?あれだよ。オレが指さしてるあたり」

菜摘  「うーん……見えないなあ」

学園長によると、あの空島に太陽が重なって影ができる時に『蝕』が起こるらしい。
……あと一年も、オレはここから逃げらんねーのかよ……!!



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