日向「神蝕……?」
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68:ヒヤコ ◆XksB4AwhxU
2017/03/20(月) 21:09:47.96 ID:/hzpnLfA0
桑田  「ぐうっ……つ、ぅぅっ……!」


冷たい汗をかきながら、しっかりと体を抱える。まだ、全身がきしむ感覚。
ふと、視界に入った右手。指の骨まで全部折れたはずなのに、キレーなままだ。
ボールで潰れた左目の奥が、まだズキズキ痛んだ。それでもなんとか体を起こす。


桑田  「…ッ、はあ、はあっ……はあ……」


必死に呼吸を整えるオレの隣で、「あのさ」と声がした。

??? 「さっきからうるさいんだけど。本科の奴らはストレスも超高校級ってわけ?」

桑田  「あ、わりぃ……えーと」


誰だ、こいつ。ハデな金髪だけど、こんな奴同じクラスにいたっけか?
そいつはオレの思考を読んだみたいで、体をこちらに向けてくれた。


菜摘  「ま、落ち着いたんならいーけどさ。あたしは九頭龍。九頭龍菜摘(クズリュウ ナツミ)。
     予備学科の二年生だよ」

桑田  「オレは……」

菜摘  「桑田怜恩でしょ、知ってる。あたしは苗字で呼ぶけど、あんたは"菜摘"って呼んでよ。
     九頭龍だとお兄ちゃんと間違われて気分悪いんだよね。
     それより、あんた本科なら分かんない?あたし達予備学科は東地区に来れないはずなんだけど、
     なんで一緒にいんだろ?」

桑田  「オレが聞きてーぐらいだよ……何してんだ」

菜摘は立ち上がって、「お兄ちゃん探してんの」とあたりを見回していた。
つーか、予備学科って何だよ?口ぶりから言って、あんましいいもんじゃないっぽいけど。

桑田  「お前って、兄妹そろって希望ヶ峰なのか?」

菜摘  「うん。本科の77期にお兄ちゃんがいてね。あんたのいっこ先輩だよ。
     いつか学校で会うのが夢だったんだ……予備学科の妹がいるなんて、
     恥ずかしいって思ってっかもしんないけど」

そう言ってまた座った菜摘は、なんつーか……寂しそうな顔をしていた。
こういう時はなんて言ってやればいいんだ?
オレが考えあぐねているうちに、周りの奴らも次々に目を覚まして行く。

石丸  「僕はっ、いつの間に体育館に!?」ガタッ

イインチョだ。他にも何人か、知ってる奴がいた。石丸ならアタマいーし、なんか知ってっかな。
そう思った瞬間、遠くで聞きたくなかった声が上がる。

舞園  「わ、私死んだはずじゃ……どうして体育館なんかにいるんですか!?」

不安そうにあたりを見回す、そいつは。

桑田  「まい、ぞの……?」

――フラッシュバック。



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